2017年4月30日日曜日

米国株投資はタイミングを無視して買い増せというのは本当か?

先日、米国株の超人気ブログをたまたま見る機会がありました。ハンドルネームから妄想すると著名投資家の知られざる長男なのかもしれません。ただ、例えそうだとしても実は私は極力近づかないようにしているブログなのです(笑)

それなのにブログランキングのサイト上で誤ってクリックしてしまったのです。過去に何度か訪問したときにもその内容には驚きましたが、今回もやはり目を疑うような驚きの内容がそこには書き記されていました。

その驚きの内容とは、投資のタイミングはパフォーマンスにほとんど影響を与えないことが広く知られているので米国株投資はタイミングを無視してコツコツ買い増せというものでした。

エーッ。そんな話は初めて聞きました。売買のタイミングでリターンの変動は説明出来ないという話は私もよく知っています。ただ、それはあくまでもアセット・アロケーションでリターンの変動の90%以上を説明出来るというものです。株式投資に限定するもので広く知られているものはないように思います。

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最も広く引用されている研究論文の一つにゲイリー・ブリンソン、ランドフル・フッド、ギルバート・ビーバウアーの三氏による論文があげられると思われますが、その内容は複数の年金基金を調べたところ「四半期リターンの変動の90%以上はアセット・アロケーションで説明でき、売買のタイミングや銘柄選択で説明できる部分は10%に満たない。」と言うものです。

あくまでもアセット・アロケーションが重要で売買のタイミングだけでなく銘柄選択でもリターンの変動の説明は出来ないとの内容なのです。 くどくなりますが、アセット・アロケーションとは言うまでもなく、分散投資を行う際に資産クラスの配分を決めることで、割り当てた株式資産クラス内での銘柄選択を意味するものではありません。

ここで話は戻りますが、アセット・アロケーションがリターンのほとんどを決めるという論文では、タイミングだけでなく銘柄選択もリターンに与える影響は少なく、あくまでも資産クラスの配分が重要だと結論づけているのですから、「米国個別株をタイミングを無視して買い増せ」という話に合理性はないと思うのです。

例えば株式100%のポートフォリオにするのか債券100%のポートフォリオにするのかというようなことを決めることが重要だということです。その場合にはタイミングや資産クラス内の銘柄選択よりも選んだ資産クラスとその配分でリターンのほとんどが決まるという旨の検証結果なのです。

ただ、銘柄選択が重要ではないとは言えども、アセット・アロケーションでは、そもそも資産クラス内の分散投資についてもその前提にしていますから株式100%の資産配分だとして、銘柄選択を問わないとしても例えばアップル株1銘柄で100%というようなことは前提とはしていないのです。検証の対象は年金基金ですから偏った銘柄選択ではなく幅広く分散されていたことは容易に想像されます。もし、サンプルがランダムに選んだ個人投資家のポートフォリオだとしたら結果が同じなのかどうか。そこは、興味深いところではあります。

それにしても私が知らないだけで、米国株式投資に関しては株式の銘柄選択と割合が重要で購入タイミングはパフォーマンスにほとんど影響を与えないというような検証結果が本当に広く知られているのでしょうか?。少なくとも広く知られているとは思えません。S&P500のようなインデックスファンドならいつ買おうが長期保有なら基本的にはリターンは安定するという検証はよく知られていますが、その場合でも投資のタイミングでパフォーマンスはもちろん変わるのですから・・・。

ましてや個別株。「 米国株投資はタイミングを無視して買い増せ!」と断定口調で発信できるほどの絶対的な根拠が本当にあるのか?。うーん、謎は深まるばかりです・・・。まあ、これはきっと私がどうしようもないクソダサい投資家だからでしょう(笑)

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12 件のコメント:

  1. いや~、雪だるまさんはクソクールですよ。
    まあ某投資家の長男さんは、PVを稼ぎたいんでしょうね。
    ビギナーの皆さんが無邪気に追随しているのがなんとも恐ろしい光景です。
    相場の天井を示現しているのでは、とさえ思ってしまいますw

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    1. 匿名さん、こんばんは。クソクール雪だるまです(笑)。コメントありがとうございます。

      私は基本的には他人の投資をどうこう言うのは好きではないのですが、ずっとモヤモヤしていたこともあり今回はどうしても我慢できませんでした(笑)

      長男さんが自分は買うというだけなら問題ないのですが、匿名さんのおっしゃるように「お告げ」に追随している投資家さんがいらっしゃるようなので危惧しています。

      断言されている内容を人気ブログというだけで鵜呑みにしてませんか?と。もちろん私も含め誰の知識にも誤りはあるでしょうが、人気度と投資脳は必ずしも比例しないかもしれませんよと。

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  2. 某人気ブログさんは面白いので僕も愛読しています。
    彼の面白いところは自分以外の投資法をこっぴどく過激にこき下ろして、それでいて彼の主張はそれなりに説得力があるので、そうかな?と思わせてしまうところですね。
    もし営業やコンサルタントをやったらとてもうまそうな人です。
    しかし、僕もクソダサ投資家の一人として、とにかく危険だな、と思うのは、リスクを把握していると思えないフォロワーが大量に生まれていることです。
    彼自身は自分のやっている投資法のワーストの場合のストーリーやリスクをしっかり想定しているでしょうが、あれを見て自分の貯金の9割を米国大型株10社に全ツッコミしている彼のフォロワーのブロガーや個人が、米国相場が6割、7割と下落する状況でごく普通に積立を続けられるのかどうか...
    わかってやっているのなら全く問題はないのですが。
    投資は自己責任で、とは大事な言葉です、本当に。



    〉最も広く引用されている研究論文の一つにゲイリー・ブリンソン、ランドフル・フッド、ギルバート・ビーバウアーの三氏による論文があげられると思われますが、その内容は複数の年金基金を調べたところ「四半期リターンの変動の90%以上はアセット・アロケーションで説明でき、売買のタイミングや銘柄選択で説明できる部分は10%に満たない。」と言うものです。


    さて、この論文でのアセットアロケーションが9割を決める、はある任意期間のリターンをみたとき、そのリターンが○%になったのは、株式が○%だったからだ、債券が何%だったからだ、で9割型説明がつき、銘柄選択や売買タイミングが影響はそれと比べると非常に小さい、というニュアンスに見えます。
    これは、同じ特定期間でのアセットアロケーションが違うパターン同士を比較したという意味合いかと思います。
    つまり違う期間同士を比較した場合は当然リターンの違いをアセットアロケーションで説明するのは無理と思います。

    何がいいたいかといいますと、リーマンショック直後で米国株式を買った人と、暴落前で買った人では、前者が2.5倍よいリターンになりますから、買う時期や相場が割高か割安かは、それが読めるかは別問題として、リターンにとって非常に重要であり、それとアセットアロケーションでリターンの9割が説明できるという上記研究とは全く別の議論だと思いますので、それを勘違いさせるようなブログの内容はちょっと... と思ってしまいますね。
    あのブログは影響力も大きいと思いますから。

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    1. 靴磨きおじさんさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

      私は某人気ブログには、近づかないようにしているので愛読はしていません。今回も記事でも書いているように本当に誤クリックで訪問してしまったのです(笑)

      私が知る限りでは株式投資、特に個別株に限定するとタイミングがリターンに与える影響は無視できないものだと思われます。バーゲンハンターとして有名なジョン・M・テンプルトンの投資手法などは最もその裏づけとなるでしょう。

      1954年のテンプルトン・グロース・ファンド設立時に1万ドルを投資したとすると1992年にジョン・テンプルトンがファンドをフランクリン・リソシーズに売却した時点では200万ドル以上に増えていたとのことです。

      ジョン・テンプルトンは、株式市場の危機時に投資資産を積み増すことの重要性を説いていて、自身ももちろん実践しており、そのリターンの優位性はファンドのパフォーマンスで証明されています。

      「強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である。」―ジョン・テンプルトン卿(1994年2月)

      さらにピーターリンチもタイミングの重要性を説いていて、「ピーターリンチの株で勝つ」でも「絶対確実な優良株などはない。」さらに、「よい株でもタイミングと株価を間違えれば大損する。」と書いています。

      具体的には優良株投資では、「最も重要なのは株価で、PERを調べることにより割高かどうかがわかる。」とまで記しています。

      以上のことだけを考えても株式投資、特に個別株投資ではタイミングがパフォーマンスに与える影響は少なくないとは思われますし、某ブロガーさんの主張は広く知られてはいないと思います。ただ、靴磨きおじさんさんもおっしゃるようにあくまでも投資は自己責任です。そう考えるとジョン・テンプルトンよりもピーター・リンチよりも某ブログを盲信するのも自由だと思います(笑)

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  3. 返信ありがとうございます。

    定量的な評価やデータがあるのかはわかりませんが、非常に大きな(30%~60%クラスの)暴落というのはだれの目からも明らかですし、そこで普段より多く積み立てたり、債券やキャッシュをわざと減らして株式に資産をシフトするのは非常に有効でわかりやすい(勇気さえあればだれにでもできる)戦略かと思います。
    また、有名な長期投資家はほぼ間違いなく実践していることでもあり、自分もそんなことが出来れば・・・とつい思ってしまいますね。
    しかし実践できるかは、いざ暴落の時がきてみないとわかりません・・・


    PERはやはり非常に重要な指標だと思います。
    割安判断はPBRも配当利回りも、他にもいろいろありますが、やはりPERは基本にして最強、すべてのバリュー投資の基礎であり、常に投資判断の際の最優先指標だと感じます。
    ぼくは現在、PERとROAのみをみて、あえて他の指標や企業評価はほぼ無視するという特殊な理論に沿った個別株投資を挑戦中です。

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    1. 靴磨きおじさんさん、おはようございます。コメントありがとうございます。

      この話は常識で考えればわかる話だと思います。常識で考えればタイミングがパフォーマンスにほとんど影響を与えないなどというようなことにはならないでしょう。

      タイミングが影響しないというのは、例えば債券には債券のパフォーマンス特性があり、株式には株式のパフォーマンス特性がありますから、いくらタイミングを考えてもそのアセットクラスの特性以上のものにはなりにくいですよと言うだけの話しに過ぎないのですから。

      話しが変わって、個別株投資については私はPER、PBR、PSRを重要視することが多いです。いくら高ROE、高ROAでもPER、PBR、PSRがあり得ないような数値ならば基本的には購入は見送ります。グロース株ならばPER、PBRが少しくらい高くても仕方ないとは思いますが、高いPSRは好みません。まあ、これはあくまでも好みの問題ですが(笑)

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  4. おはようございます。

    タイミングとパフォーマンス特性についてはおっしゃる通りと思います。

    バリュエーション指標についてですが、以下のケースではどう思いますか。
    スノーボールさんも投資先として監視していられるBKEですが(余談ですがスノーボールさんとは監視銘柄がおそらくとても被っていると感じます。KORS、BKE、TEVA、GMEなど・・・おそらくお互い逆張りタイプのバリュー投資だからだと思いますが)

    http://financials.morningstar.com/ratios/r.html?t=BKE&region=usa&culture=en-US

    これが現在のBKEの数値です。
    ぼくの考えですと、ROA(もしくはROE)が十分に永続して高いと、企業の資本に対して毎年、利益が大きなパーセンテージで作られる→その利益によりまた新たな事業投資がなされる→次の年にはまた新たな事業投資から高いROA(ROE)で利益が回収される、と考えており、EPSが毎年あがっていくはずだろう、と考えていました。
    ところがこのBKE社のように、EPSが上がらないケースがあります。
    これは何が起こっていると考えられますか?

    ①配当で吐き出しているのでEPSが伸びない
    ②高いROAで利益を回収しても、そこから投資している新しい出資の利益率が悪すぎる

    バリュエーションというものに関して初心者なので、まだ十分に理解できていないと自分でも感じます。
    このケースでの上級者の方の考え方をお聞きしたいです。

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    1. 靴磨きおじさんさん、おはようございます。コメントありがとうございます。

      靴磨きおじさんさん、まず一つ大きく誤解をされているようです。私は上級者などではありませんし、特に指標などについは細かく把握していません。また、こと細かく把握することの重要性も感じていません。そして、それ以前にバリバリの文系で数字には本当に弱いです。

      ただ、ROAというものは、当期利益を総資産で除した比率ということですから、まず当期利益が先にあるのだと思います。当期利益というのはあくまでも当期利益であり過去の利益の積み重ねではないはずです。

      バックルは当期利益は年々低下していますし、それに伴いROAも低下していますから特に不思議な点はないように思います。

      ただ、こういう疑問はその道のプロに聞くべきであり、私のような素性のわからないブロガーに聞くべきではないと思います。私なら少なくとも証券会社のカスタマーでまず確認するでしょう。靴磨きおじさんさんは私のことを明らかに過大評価し過ぎです(笑)

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    2. (追伸)

      靴磨きおじさんさん、答えになるかどうかはわかりませんが、バックルの場合は利益剰余金が増加していますから利益は内部留保されているという事実はあると思います。

      ただ、利益をさらなる事業拡大に利用したとしてもEPSが増加するとは限らないでしょう。

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    3. スノーボールさん

      ぼくも工学部ですし(なにしろ地方の聞いたこともない三流大学の出ですから)、投資の細かい指標などは理解してません(笑
      親愛なるバフェット爺も、投資は初歩の四則演算だけ出来れば十分である、と言っていますから!

      利益余剰金を内部保留しているのは、どの項目を見ればわかることですか?
      もし稼ぎ出した当期利益を近年、内部保留にまわしているのであれば、このEPSの動きも納得ですが…

      もう少しいろいろと会計や企業のIR情報の見方を勉強したいのですが、どういった本を見ればいいのか、いまいちわからず、というところがあります。

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    4. 靴磨きおじさんさん、おはようございます。コメントありがとうございます。

      私が見ているのは、マネックス証券サイト内での銘柄情報なのですが、利益剰余金が順調に増加しているので内部留保しているのであろうと。

      私は数字自体の推移には注目していますが、会計の知識などは持っていません。多すぎる知識が必ずしも良いとも思えませんし、最低限の知識で良いかなと。

      もうタイトルも忘れてしまいましたし、四季報だったか日経会社情報だったかすらも覚えてもいませんが、四季報もしくは日経会社情報の編集部がその読み方を説明している本があり、その本は指標についてもかなりわかりやすく説明されていたように記憶しています。

      私は投資に関する本は図書館で借りることも多いです。例えば指標に興味があるのなら指標に関するものを出来るだけ借りて読んでみます。それも難解なものではなく、基本的にはごくやさしいレベルのものをチョイスします。図書館なら無料ですから何冊でも読めますので(笑)

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    5. スノーボールさん

      指標の説明本いいですね
      ぼくももっと図書館いって勉強しなくては!

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